101   『正しく考えるために』
2001/06/23 00:40:33  ijustat   (参照数 1)
岩崎武雄(いわさき・たけお)という哲学者が書いた『正しく考えるために』(講談社現代新書)を読みました。

この本は、推論の誤りをいくつかに分類して説明した、分かりやすい本です。

この人の前著『哲学のすすめ』(講談社現代新書)も、分かりやすい本です。20世紀中頃の思想が反映されていて、今から見れば多少古い考えのようにも見えますが、価値の問題について考える上で、何かの役に立つかもしれません。

ただし、私はこの両方の本を読んで、科学が価値中立的だから価値観を排除すべきだというのは同感ですが、著者の意見とは裏腹に、哲学によっても価値の行方は分からないのだなあと感じました。私は哲学については門外漢なので、そう思うのでしょうが、皆さんはどう思われるでしょうか。

勉強も、それを深めようと思ったら、根本的な問題、つまり、生きることとの関わり合いの中で、知ることはどんな意味があるのかはっきりさせる必要があると思います。しかし、それを知るのは生易しいことではないと痛感しています。私はたしか去年の今ごろからだったか、その問題について深刻に考え出しましたが、何か分かったような気がすると、すぐにまた遠くへ逃げていってしまうのです。まるで、子どもが蝶を追っているときの気分です。今も、まるで、喉元まで出掛かっているけれども出ないといった感じです。

いま、出隆(いで・たかし)の『哲学以前』(講談社学術文庫)を読んでいますが、これが難しい(大汗)。戦前の高校生・大学生たちがこぞって読んだという名著なのだそうですが、昔の学生たちは、頭がよかったんですね。でも、悲観はしません。私の経験から行くと、分からないままじゃんじゃん読んだ本も、あとになって頭のどこかに残って自分の考えの形成に役に立つようです。皆さんも、分からなくても“名著”と呼ばれる本をじゃんじゃん読んではどうでしょうか。