1991年作成


教授法その他

  1. 全て日本語で教えることを前提とし、韓国語使用を織りまぜる。
  2. ただし各課の導入は必ず日本語で行い、絵(板書でもよい)や実物などを積極的に用いる。
  3. 模倣暗記応用」の3段階をつねに念頭に置いて授業を進める。
  4. 範読はナチュラルスピードで行い、頭読みを原則とするが、長い文は後ろ読みをして暗記を助ける。
  5. 代入練習時に新しい語彙が出ても、語彙説明はせずに、必要と思われるものは板書のみ行う。
  6. 代入練習は教師対学生から学生対学生へと移行させる。
  7. イントネーションの練習はドラマ・メソッドで学生に演技をさせながら行う。
  8. 文型練習は活字中心。機械的になる恐れがあるため、随時問答を加味しつつ進める。
  9. 読解文は時間的余裕があれば暗記させてもよい。
  10. 聴解練習は宿題とし、
    1. 教室では問いに対する答えを黒板に書かせた後、
    2. テープを回して「練習ノート」のブランクを埋めさせ、
    3. 最後に完成した原稿を必ず2組の学生に読ませる
    という三つの作業を行う。
  11. 宿題は授業終了後添削し、必ず翌日に返す。自宅での添削は避けたい。
  12. 受講者の名前はフルネームで覚え、教室でもフルネームで呼びたい。
  13. 10分間の休み時間は学生同士が親しくなる時間であることを忘れないでおきたい。


楽しい授業にするポイント

  1. 授業はなるべく自由で和やかな雰囲気の中でやるのが望ましい。萎縮した雰囲気では生徒が活発に発言できず、学習効果にも多少よくない影響がある。
  2. 教師は熱心さを生徒に見せた方がいい。先生が一生懸命教えている姿を見せていると、生徒の方も付いてくる。これは学習効果を上げるのに役立つ。それに、学習効果があまり上がらなかったとしても、教師は責められない。 熱心さを見せるには、
    1. 立って、
    2. 活発に動き回り、
    3. 大きな声で
    授業をするとよい。
  3. なるべくユーモラスな雰囲気があった方がいい。教師もユーモアのある授業をし、生徒がもし面白いことを言ったら、たとえ教師にはあまり面白くなくても、とにかく優しく笑ってあげる。日本語で面白いことを言おうとすること自体、生徒が授業へ積極的に参加していることを示している。このことは評価してあげなければならない。もし日本語が間違っていたら、一緒に笑った後で、サラリと直してあげる。
  4. 生徒一人一人に関心を持ってあげる。ある生徒が休んで次の日出てきたら、「きのうはどうしたんですか。心配していましたよ」と声をかけてあげる。そうすることによって生徒との人間的つながりができ、出席率もよくなる。


人格の演出について

  1. 誠実な態度で品位をある程度保つ。傲慢も卑屈もよくない。
  2. 寛大な人が人心を得やすい。生徒からのクレームは積極的に認めるべきである。言い訳をしない方がいい。一人のクレームの背後には、その人の人生がある。言い訳の仕方によっては、相手の人生を否定してしまうことになりかねない。否定的な態度よりは、肯定的で積極的な態度をとった方がいい。
  3. ユーモアがあった方がいい。私たちの多くと生徒たちは、文化的背景が異なる。そのため、授業中何となく摩擦を感じることがある。そういったある意味では危険な部分では、ユーモアで受け流した方がいい。真正面から対抗してはならない。ある程度お人好しで間の抜けたところがあった方がいいだろう。 ユーモアというのは、自分を笑いの対象にすることだと考えた方がいい。相手を笑いの対象にする韓国式ユーモアは、危険が大きすぎて使いものにならない。
  4. 学校であるからには知的雰囲気も大事である。そういう雰囲気を演出することも大事である。