JISDG101(2001年度冬学期)の日誌

  担当:サブジェクト
期間:2002年1月3日〜2002年2月28日
タイプ:火木
時間帯:9:10-11:50(うち10:35-11:50を担当)
総授業数:16回(うち16回担当)
総授業時間:40時間(うち20時間担当)
学生数:13人
教材:『日本語 JISD100』
 

第1回目 1月3日木曜日

進度:1ページ〜2ページ

10時45分頃教室に入ると、とても明るい雰囲気。前半を担当する小出先生が雰囲気を作ってくれたようだ。私は久々に人前に立つので、変な気分だった。

まず私の名前を言った。そして、ひらがなで書かせた。そして自己紹介をした。それから電話番号の数字の読み方を教え、そのあと自己紹介をさせた。自己紹介の時、いつものように他の学生には名前と電話番号を書き取らせた。

自己紹介が終わった後、11時半頃教科書に入った。教科書を始める前に、この教科書がランゲージとサブジェクトに分かれていて、私はサブジェクトを担当することを説明した。

今日は第1課の本文「日本人と漫画」。漫画という単語は学生たちは知っている。まず初めに、みんなは漫画が好きかと聞き、どんな漫画が人気があるかを聞いた後、本文に入った。本文の中で、電車の中でスーツを着たサラリーマンも漫画を読んでいるという部分に、学生たちは笑った。漫画のタイトルにギリシャ語やギリシャの伝説などが好んで用いられていることを、本文に出てくる漫画のタイトルから簡単に説明した。(「アトム(=アトモス)」「ナウシカ」「エバンゲリオン」。「レオ」はラテン語?)

そして、11時40分から、2ページの「確認してみましょう」を話させた。話させる前に、質問に答える人たちはなるべく本を見ないで答えるようにと注意した。もしどうしても見なければならないなら、本文は見てもいいが、質問は見てはいけないと言った。学生たちはとても活発に話した。

本来授業の最後の10分は次の時間に勉強する所をざっと音読するのだが、今日は(今日も?)その時間がなかった。意味のよく分らない文章をやみくもに読むだけで授業を終わるよりは、学生たちが授業の最後は自分たちで新しい内容を用いて日本語を話したという達成感を味わった方がいいだろうと思った。次回からはちゃんと最後に次回勉強する範囲を読むようにしよう。

今日の宿題は、2ページの「確認してみましょう」。質問を書かないで答えだけ書いてくる学生がよくいるので、質問と一緒に答えも書いてくるようにと注意した。本当は所定のワークシートを用いて宿題をするのだが、今日は私はうっかりしてワークシートを持ってくるのを忘れてしまった。それで学生たちに、A4のレポート用紙などに書いてくるようにと指示した。

授業が終わった後、学生の一人が来週は「修練会(retreat)」で授業に来られないと言った。私が日本の教会では普通「修養会」と言うと説明した。韓国の教会では「修養会」のことを「修練会」と言う。話によると、日本で「修練会」と呼んでいるのはカルト集団の統一教だとか。

もう一人の学生は、以前準備クラスで勉強したが、その間学院で勉強を続けていたので100レベルは簡単だから200で勉強したいと言う。来週月曜日から始まる月水金のクラスに出てみてから決定するようにと勧めた。

全員が今学期私が初めて教える学生なので、たった11人なのに、誰の名前も覚えられなかった。

出席:11/14人


第2回目 1月8日火曜日

進度:3ページ〜4ページ

10時45分頃教室に入ると、新しい学生が2人来ていた。その2人にカードに名前と電子メールのアドレスを書いてもらい、回収した後、簡単に自己紹介をしてもらった。前回の授業のときと同じく、自己紹介した学生の名前と電話番号をちゃんと聞き取れたかどうか、他の学生に言わせた。そして出席を取った。

それから2ページの「確認してみましょう」をおさらいの意味で、私が質問して学生に答えさせた。質問するときはいつも学生の名前を書いたカードを切ってから一枚一枚めくるので、次に誰が当たるかは誰も分らない。

11時頃から、3〜4ページの「話してみましょう」を読んで、意味を学生に尋ねたり説明したりした。意味を学生に尋ねる語は、学生が知っていそうな語だ。

「図書館」という語が出てきたとき、ある学生に「図書館で何をしますか」と聞くと、「図書館で本を飲みます」と答えた。私が「本を読みます」と訂正し、「“飲みます”は……(飲むジェスチャー)、“読みます”は……(読むジェスチャー)」と説明すると、恥ずかしそうだった。それで、「間違えるのは自然なことです」と言って励ました。

「授業」を「ジューギョー」と言ったり「ジューギョ」と言ったりするので、音符を書いてリズムを説明した。そして、同じリズムの単語に「旅行」があると教えた。そして、よく混乱する語に「料理」があるがそれは別のリズムであることを音符を書いて説明した。「朝シャン」は発音が難しそうだった。舌がもつれて「アシャシャン」とか「アササン」とかになりやすい。私は何も言わなかったが、学生たちが自分が舌が回らないので笑っていた。

「ごろごろする」の意味は分りますかと聞くと、知らないと言う。それで、「ごろごろ」は大きいものが転がる音だと説明したあと、「日曜日は家でゴロゴロします」という例文を口頭で紹介した。一瞬学生たちは考え込んでいたが、すぐに笑いが起こり初め、だんだん笑いが大きくなった。ひとり笑わない学生がいるので「分りませんか」と聞くと、分らないと言う。隣の学生に、どういう意味か教えてあげてくださいと言うと、「家で何もしないことだって」と教えていた。

表現のサンプルに「日曜日の午後はショッピングをしたり、テレビを見たり、山に行ったりします。」というのがある。ここで学生に「たり」は勉強しましたかと尋ねると、していないと答えた。それで、これは「て」と同じ接続をすると説明し、そのわけは、「たり」はもともと「て」に語尾が付いたものが短くなった形だからだと説明した。

「ボーイフレンド」の「フ」の音を学生の半分くらいは“f”で発音するので、日本語の「ふ」の音はそういう音ではないと言ったあと、みなさんも1年に一度その発音をしますよと言った。学生たちは何のことだろうとこちらを見る。そこで、誕生日にケーキのロウソクを消すとき、その発音をしますと言って、私がロウソクをそっと消すジェスチャーをすると、学生たちは納得したような表情。“f”の口構えでもロウソクを消すジェスチャーをしたら、学生たちは苦笑していた。そのあと学生たちの「フ」の発音がよくなった。

11時30分頃から2人ずつペアにして4ページの質問を話させた。出席者が11人なので、一つは3人のグループにした。

11時40分から、次回学習する所を音読した。このクラスでは毎回授業の最後の10分間は教科書を説明抜きで音読すると話した後、5〜8ページを音読した。

7ページは第2課の本文だが、1課に比べて本文が3倍ほど多くなっているので、学生たちはページを開いたとたん、驚きの声を上げた。

「北海道」を「ホッカイド」と発音してリズムをくずす学生がいるので、「ホッカイドー」と私が発音し直すと、ちゃんとできる。しかし、またしばらくして「北海道」が出て来ると、おそらく同じ学生がまた同じ発音の間違いを犯す。そこで、「北海道」の「ドー」は長いというと、そのあとから学生たちは「北海道」の発音に気をつけるようになった。

「きれい」を「キレー」と発音しないで「キレイ」と発音する学生が何人かいた。しかし、それは指摘しなかった。指摘した方がよかったろうか。

7ページが終わった時点で11時50分になっていたが、「確認してみましょう」をまだ読んでいなかったので、学生たちから了解をもらって、8ページまで読んだ。

授業は5分オーバーして11時55分に終わった。

今日の宿題は、「話してみましょう」の3ページの質問と答えを書いてくること。質問も必ず一緒に書くようにと強調した。

出席:11/15人
宿題:9人


第3回目 1月10日木曜日

進度:6ページ〜8ページ

10時40分頃教室に入った。今日始めてきている学生がいる。カードを渡して書かせた後、回収して、自己紹介をさせた。他の学生たちには、その学生の名前と電話番号を書き取らせた。

それから出席を取った。カードをめくりながら名前を呼び上げ、来ている学生のカードには、今日の日付けを記し、来ていない学生には“○”を記す。名前を呼び上げているときに学生が一人入ってきた。

それから、宿題を返したが、その中で目立った誤りをまず黒板に書き、説明した。今回はそういう誤用がほとんどなく、「多い人気がある(→とても人気がある)」という誤用例だけを黒板に書いた。

そして、宿題を返した。返しながら、個別に私が理解できなかったところを質問した。ある学生は「ソョタ」とカタカナで書いていたが、それは何かと聞いたら、日本人名で「ショータ」だという。もう一人は「モんスタ」と書いていたが、それは「モンスター」だそうだ。それから、「マリストリ」と書いた学生にそれは何か聞くと、「マリー・ストーリー」だと言っていた。

そこで、日本語は長い音と短い音が非常に大事で、それを間違えると読んだ人が理解しにくくなると説明した。「モンスター」を「モンスタ」と書くよりは、「モンスタア」と書いた方がまだ分りやすいと話した。中に中文の学生がいたので、中国語では音の高い低いがとても大切ですねと言うと、苦笑いをした。「たくさん間違えるんですか」と聞いたら笑っていた。そこで、私が昔中国語会話の授業に潜り込んだときの話をした。中文の学生たちがあまりにも声調を間違えるので、先生が「声調錯了! 声調錯了!」と頻りに叫んでいたことを話した。それと同じように、日本語では長短が重要だと説明した。

それから教科書に入った。まず4ページの「話してみましょう」を発表することから始めた。カードをめくりながら学生を当てる。最初に当てた学生が質問し、次に当てた学生が答える。その次からは、カードをめくって出た学生に、その前に答えた学生が質問して答えさせる。

この方法がいいのは、次に誰が当たるか誰も分らないので、学生たちがいつも緊張して自分の出番を待つようになるということだ。

11時頃から6ページ「アンケート調査」の読みに入った。特に説明をせず、学生に分らない言葉はあるかと聞いて、学生が質問したものだけを答えた。「自分で用意するのが面倒だから」という文が理解できない学生がいた。「用意」と「面倒」が分らなかったようだ。

11時7分から、ペアで話させた。しばらくすると、韓国語で話し始める学生が出始めたので、ペアワークを打ち切り、7ページの発表形式で発表させた。

一人が発表し、次に発表する学生を私が当てたとき、前の学生が発表した内容からひとつを質問した。初めの2人は私が質問するので大変当惑した。他の学生の発表を聞くことをこのような形で要求する先生はいないのかも知れない。しかし、3人目くらいからは慣れてきて、自信を持って答えていた。むしろ、学生よりも私の方が、次に何を質問しようかと考えている学生の発表を聞き落としてしまうくらいだ。

ちなみにこういう人の話を聞く練習は、若い人の方が年輩の学生よりもよくできる。これは、年を取るにつれて人の話を聞かないことに慣れてしまい、いざ人の話を聞こうとすると、頭に入ってこないのだと思う。こういう傾向は、なぜか先生と呼ばれる職業の人に多い。日本人や他の国の学生はどうなのだろうか。

「アンケート調査」が終わってから、8ページからの第2課「旅行」に入った。

読解文「日本の観光地」から入った。「観光」という言葉をけっこう多くの学生が発音を間違えて「カンコク」と言ってしまうことを紹介し、「カンコー」としっかり言えるようにと注意した。

本文を読みながら、意味の説明をしたり、韓国ではどうかと聞いたりした。日本は韓国と平行している部分が多いので、日本のことについて説明する言葉を用いて韓国について説明することができる。もっとも、この教材はそれができるように配慮して読解文を作っている。

9ページの「確認してみましょう」をやる時間がなかった。これは次回に回すことにした。

11時43分頃から、10〜11ページの「話してみましょう」を1回説明抜きで声に出して読み、11時50分に授業を終わった。

今日の宿題は、6ページの「アンケート調査」。

出席:12/15人
宿題:9人


第4回目 1月15日火曜日

進度:8ページ〜9ページ

10時45分に教室に入った。出席を取ったあと、宿題の中で間違ったところを指摘した。語形の間違いでは、「ゴルフ」(→ゴルフ)、「パソコ」(→パソコン)、「ス示ºツ」(→スポーツ)などがあった。活用形などの形態的誤りは「運動すんたり」(→運動したり)「アルバイトをしたり」(→アルバイトをしたり)「ごじゅぷん」(→ごじゅっぷん)。統語的な誤りは「おもしろくてあそびます」(→おもしろくあそびます → たのしくあそびます)「じすいをしてから朝ご飯をよくたべません」(→じすいをしていますから朝ご飯をよくたべません)「日曜日はごろごろします」(→日曜日は家でごろごろします)。特に最後の「日曜日はごろごろします」は、家でという限定がないため、そこらへんで転がっているように聞こえると説明すると、学生たちは大笑いした。

10時57分から8ページの「日本人と旅行」に入る。この文章は前の時間に読んだのだが、9ページの「確認してみましょう」をまだやっていなかったので、8ページの読解文を学生に1文ずつ回して読ませた。読みの弱い学生が何人かいた。

11時7分から9ページの「確認してみましょう」の質問文を読んだ。そのとき、日本の地名が出てくるので、教室の壁に掛けてある日本地図で場所を確認した。

11時11分から、「確認してみましょう」をペアで話させた。そして、21分から一人ずつ当てて質問と答えを言わせた。

30分から、10ページの「話してみましょう」の質問文を読んだ。質問文を読んだところで、37分から、残りの部分を音読だけした。この部分は実は前の時間も読みだけしたので二重に読んだことになる。まあいいか。そして、13ページまで読んだ。

47分から、今日の宿題について説明をし、みんなにワークシートを配り、やってきた宿題を回収して、50分ちょうどに授業を終わった。

今日の宿題は、9ページの「確認してみましょう」。

出席:12/14人
宿題:11人


第5回目 1月17日木曜日

進度:10ページ〜12ページ

10時37分に教室に入り、まず出席を取った。

10時42分から、宿題の中で間違っていた表現などを指摘し、学生たちに考えさせた。このクラスは明るいクラスで、しかもよくできる。前学期教えたアン先生の指導の賜物に違いない。

学生たちのほとんどが、自分の名前をカタカナでどう書いたらいいのか知らなかったので、教えた。初めは宿題にハングルで書いてあった名前だけを指摘したが、他の学生たちも自分の名前をカタカナでどう書くのか知りたいというので、それも説明した。

その他に、学生がハングルで書いていた「センシク」と呼ばれる健康食品も、日本語に訳せないからそのままカタカナで書いた方がいいと説明した。「ヤクルト」は日本にもあると説明した。「ヤクルトおばさん」も日本にいると言ったら、学生たちは、へえ、そうなのかという顔をしていた。

表記の間違いの中には「オレンヅヅョース」(→オレンジジュース)というのがあった。それと、「はっょう」(→はっぴょう)というのもあった。「はっぴょう」について説明するとき、日本語の漢字語や固有語は「っ」のあとに濁音が来ない。ただし外来語は「ベッド」や「バッグ」のように「ッ」のあとに濁音が来ることができると教えた。

それから「キムさんは毎日食べます」(→キムさんは毎日朝ご飯を食べます)のように文の項目が不足しているもの、「5時ご帰ります」(→5時ごろ帰ります)、「ご時はんにころ帰ります」(→5時はんごろ帰ります)、パソコン通信をしったり宿題をします」(→パソコン通信をしたり宿題をしたりします)、「授業かあります」(→授業があります)。

一通り誤用を説明した後、宿題を返した。

10時53分から10ページに入った。「旅行について話してみましょう」を読み、語彙を読んだあと、11ページの「時の表し方」以下は読まなかった。

11時3分からペアワークに入った。

11時24分に学生たちに当てながら「旅行について話してみましょう」を発表させた。

11時35分から、12ページの「旅行についてアンケート調査をしましょう」に入った。質問文だけを読み、その他の語彙や表現などを読まないで、すぐにペアワークに入った。

11時40分にペアワークを終わらせた。そのとき簡単にできたかどうかを確認すればよかったが、時間に急かされていて、うっかりしそびれた。そしてすぐに、14ページから17ページまでを読んだ。

授業は11時55分に終わった。今日の宿題は、10ページの「旅行についてはなしてみましょう」を書いてくること。

出席:12/13人
宿題:11人


第6回目 1月22日火曜日

進度:16ページ〜17ページ

10時35分に教室に入り、出席を取ってから、宿題に出てきた誤用を学生たちと一緒に考えた。次のような誤用があった。

「寒して(→寒くて)」「わかりませんです(→わかりません)」「ラーメンはおもしろいです(→ラーメンはおいしいです)」。

10時45分から、16〜17ページの「季節」を読んだ。この文章を読む時、日本の年中行事の絵カードを見せながらやった方が理解の助けになるのだが、毎回忘れる。今回も忘れた。内容に関して学生たちと問答しながら読んでいった。

韓国では春に桜とレンギョウとモクレンとツツジは一度に咲くが、日本ではレンギョウから始まって、梅、桜、モクレン、ツツジと、それぞれが単独で咲くという話をした。初めて韓国で春を体験した時、全てが一緒に咲き乱れているので、天国に来たのではないかと思うほど驚いた話をした。

梅雨の話題が出る所で、雨が降ったり止んだりする表現を教えた。[雨が{降り始めます(=降り出します)/降っています/やみます}]という3つの段階をセットにして教えた。

「冷し中華」という単語が出たところで、“中華”といったら、「ラーメン」と「餃子」と「炒飯」が代表だという話をした。「おおみそか」では、蛇足だが漢字で「大晦日」と書くことを教え、「みそか」は“30日”ということも、全く蛇足なのだが、話した。「晦日」と書くのは、もともと陰暦ではこの日月が出なくて暗いから「晦」という字を書くのだと、ほとんど雑学でしかない話をしてしまった。まあ、こういう脱線なら、悪くないだろう。

大晦日に韓国では何をするかと聞くと、何人かの学生が「チェヤジョン(除夜鐘)」を打つと答えた。除夜の鐘は韓国と日本とでは打つ回数が違うので、韓国では何回打ちますかと聞くと、33回と答えた。私が日本では108回打つと言うと、学生たちは目をまるくして驚いた。日本で108回打つ理由は、煩悩が108種類あるが、1度鐘を突くたびに1つずつ煩悩を滅して行くという意味で108回打つのだと説明した。学生が、誰が鐘を突くんですかと聞くので、もともと寺の住職が突くが、最近は観光客に突かせる所もあって、そこでは108回ではなくて並んでいる人が全員突き終わるまで続くと話すと、学生たちは呆れたような表情で苦笑いしていた。

元旦に家族で挨拶をするという文では、正月の挨拶を教えた。

17ページの「確認してみましょう」では、3番の「『花より団子』というのはどういう意味ですか」という質問が極度に難しい。これは、質問は簡単だが、答えるのは2段階上のレベルだ。「きれいな花を見るより美味しいものを食べる方が好きだという意味」と答えると教えた。

11時30分に、17ページの「確認してみましょう」をペアワークで話させた。確認するだけなのに、このクラスの学生たちは、話に花が咲いたようににぎやかに話していた。

11時38分から一人ずつカードで当てながら、確認した。

11時43分頃から、次回勉強する18〜19ページを、一緒に声に出して一度読んで、授業を終わらせた。

今日の宿題は、17ページの「確認してみましょう」。

出席:12/13人
宿題:11人


第7回目 1月24日木曜日

進度:18ページ〜19ページ

10時35分頃教室に入り、出席を取った。今日は休みが3人いる。何かあったのだろうか。

それからすぐに、宿題の中で間違えたところを学生たちに示した。今回はたくさんあった。

「行きで(→行って)」「かんこうちをめぐるました(→めぐりました)」「いそがしいで、うるさいで〜(→いそがしくて、うるさくて〜)」「よくいかないです(→よくいきません)」「こうこうせい時(→こうこうせいの時)」「とても寒いでしたから何をしませんでした(→とても寒かったですから何もしませんでした)」は、活用や接続に関する誤用。

「いかない所に行きたいです」という誤用例は、今の段階では難しいが、「いかない」ではなく「いっていない」とすべきだと教えた。「いかない」は韓国語で「アンガヌン」だが、それではおかしく、「アンガン」にすれば意味が通じる。「アンガン」だと「いかなかった」としたくなるが、これは“過去”ではなくて“未完了”とでも言うべき状態で、この場合日本語では「〜ていない」という形を使うという話をした。

「私はあまり旅行をするほうはありません」は、「旅行をするほうでは〜」だが、学生たちはなかなか気付かなかった。

「人がたくさんあります」は「人がたくさんいます」だと、学生たちはすぐに気付いた。「旅行を好きです」も「旅行が好きです」が正しいと、すぐに学生たちは指摘した。「友達といっしょうに旅行しました」も「いっしょう」でなく「いっしょ」にすると、すぐに学生が指摘した。

「多い人がやってきます」は、どこが間違っているか気がつかなかったようだ。「多い」は「たくさんの」か「多くの」にしなければならないことを教え、「多い」という形容詞は、難しく言えば、その主体を修飾できないと教えた。「鼻が赤い」は「赤い鼻」にでき、「山が高い」は「高い山」にできるのだが、「人が多い」は「×多い人」にできないと説明した。ただし、「持ち物が多い人」は、「人」が「多い」の主体ではなく「持ち物」が主体なので、大丈夫だと教えた。たぶんやっと理解できたとしても、またすぐに忘れるだろう。

「南山タワー見る夜景」は、助詞「で」よりも「から」の方が自然だと教えた。この用例では、「で」が可能か不自然か非文かという判断は、日本人でも人によって異なると思う。私は、不自然だが非文とまでは言えないと思う。しかし、私のこの語感に対し、何とけしからん、それは非文だと思う人もいるだろうし、どこが不自然なんだ、まったく自然じゃないかと思う人もいるに違いない。

「タイに生きる友達会いたいです」は、学生たちは助詞「を」を「に」にしなければならないことをすぐに指摘した。しかし「生きる」は指摘できなかった。私が「住む」にすると教えた。「暮す」でもいいが、その時には「タイで暮す」と、助詞が「で」になることを付け加えた。ちなみに「〜に生きる」というと、それに自分の人生を捧げて従事することを指すが、最初私はその意味で解釈したと話した。

キョンズが韓国有名なものです」は、助詞「に」ではなく「で」ではないかと学生が指摘した。その通りだが「で」だけより「では」とした方が自然だと私は答えた。もうひとつ「もの」ではなく「ところ」が正しいと指摘した学生がいた。「キョンズ」が間違いで「キョンジュ」にすべきだということに気付いた学生は、さすがにいなかった。

「車にたいてい4時が所要です」は、初めてこの文を読んだ人は意味が理解できないだろうと言うと、学生たちは驚いていた。しかし、学生たちも初めはこの文の意味が理解できなかったようだ。しかし、まず「車に」ではなく「車で」だと気付いた学生がいて、それを受けて他の学生が「4時」ではなくて「4時間」だと指摘した。それから「所要です」が誤りだと指摘できた学生がいたが、残念ながら「所要なります」と直した。私が「所要します」だったらいいが、その場合助詞「が」ではなく「を」になることを教えた。すると、他の学生が「〜を所要します」は「〜かかります」だと指摘した。最後に「たいてい」は“大部分の場合”という意味だから、“近似値”であることを表す「約」にした方がいいと私が指摘した。それでこの文は「車で約4時間かかります」という文だったということを、学生たちは理解した。ある学生が、「では『車で4時間ぐらいかかります』でもいいですね」と言った。優秀な学生たちだ。

それから、「もっと」と「もっとも」が形が似ているために混乱している学生がいるので、それらが違うことを説明した。「『もっとも』は『いちばん』ですね」と言った学生がいた。私はそれに気付かなかったので、学生のセンスのよさに驚いた。

11時12分に教科書に入った。まず17ページの「確認してみましょう」をおさらいした。その後すぐに、18〜19ページの「季節について話してみましょう」を読んだ。

新しい語彙の中に「黄砂」が出てきたので、初めて黄砂を見た時の話をした。私は日本で漢文を通して黄砂というものに憧れていたのだが、初めて黄砂を見た時はそれだとは知らず、世界が終わるのかと思って驚いたことを話すと、学生たちは呆れた顔をして笑っていた。

11時28分から、18ページの質問をペアワークで話させた。発表はまだしていない。次回にまわす。

11時40分から、20〜23ページを声に出して一度読み、授業を終わりにした。

今日の宿題は、18ページの「季節について話してみましょう」。

出席:10/13人
宿題:10人


第8回目 1月29日火曜日

進度:18ページ〜21ページ

10時45分に教室に入り、出席を取った。今日は教室がちょっと寒い。

それから宿題の誤用例を指摘した。このクラスのランゲージを担当している小出先生に、宿題で比較文の誤りが多かったと言うと、実は比較文は今日入ったばかりだという。それじゃできないわけだ。

「花見よりおいしいものを食べるが好きだです」は、「食べるのが」より「食べる方が」の方が比較文としては相応しい。しかし、学生たちは私がこの文を板書するとすぐそれを指摘した。それから、「好きだと意味」は「好きだという意味」だということに気付いた学生もいた。「意昧」は漢字が間違っているというと、しばらく考えていたが、一人が「意味」にしなければならないことに気付いた。「意昧」と書いた学生は2人いた。同じ文に誤りが多かったが、他に「食べるほが」と「食べるはが」と「食べるほろが」があった。「好きだ」を「好きた」にした学生もいた。それから「〜という意味です」を「〜というです」としてしまった学生もいた。他に、「花見より」を「花をみるとり」としたり「おいしい」を「米しい」と書いた学生もいた。これはどうしてこういう間違いをしたのか分らない。慌てていたのか。

の冬日本の冬よりもう寒いです」は「韓」ではなくて「韓国」。「韓」と書いた学生が2人いた。それから、「冬が」もいいが「冬の方が」の方がいい。「もう」は「もっと」にすればいいが、ない方がいい。

「自転車乗ります」は、助詞がまちがっていることにすぐ気付いた。しかし、「旅行行きませんでした」は、助詞が間違っていることに気付かず、あれこれ難しく考えていた。

「中国語を習うと中華料理が食べたいですから……」は、「習うと」ではなく「習ったり」がいい。しかし、そうすると、「食べたい」を「食べたりしたい」に直さなければならないが、そうなると助詞「が」を「を」に直さなければならない。そのわけは、「〜たい」は対象に助詞「を」を取る動詞を「が」に変えるが、「〜たい」が「し(<する)」につながると、「食べる」との関係が切れるため、動詞「食べる」の文型がもとの他動詞文に戻ったためだ。「たい」が「する」に付いて「食べる」と関係がなくなるから助詞が「を」に戻ると言ったら、理解した表情だった。

「4時問ごろかかります」は「ごろ」ではなく「ぐらい/くらい」が正しいことを学生たちはすぐに見抜いた。しかし、漢字の誤りにはすぐには気付かなかった。漢字が1つ間違ってますよというと、気が付いた。

そして、まとめとして、[〜たり…たりします]という文型と[AよりBの方が<形容詞>]の2つの文型がたくさん間違えたから注意するようにと言った。

ある学生から、助詞「に」と「へ」と「で」の違いについて質問された。それは助詞の意味の問題として扱うと物凄く複雑になるが、各動詞が要求するものだから、動詞とセットにして覚えれば葛藤がないと答えた。するとその学生は、では動詞と助詞の関係は、動詞ごとにいちいち覚えなければなりませんかと言った。それで私は、その方が効率的ですと答え、しかも、多くの場合、動詞が要求する助詞は韓国語と一致しているから、そうでない動詞についてだけ気をつければよく、その負担はとても小さいと答えた。

この質問をした学生は、普段から誤りが多い。その事実とこの質問とは、その学生の言語に対する見方に問題があるということを表している。助詞を助詞の意味から選択できると考えているために、困難に陥るのだ。確かに助詞の意味から適切な助詞を選択できるかも知れないが、それはあまりにも難しいことだ。次の時間に「文型」という概念を“講議”してしまおうか。

11時から、18ページの「季節について話してみましょう」を私がカードで学生を当てて質問して答えさせた。

11時14分から、20〜21ページの「自分の好みについて話してみましょう」に入った。このページは、比較文がたくさん出て来る。比較文に注意して話しましょうと促した。

「ファン」は日本語で説明しにくい単語だ。韓国語で説明したが、初めは発音の同じ「ペン(pen)」だと思ったようだ。その他にも「パン(pan=鍋)」も韓国語で「ペン」だ。“追従者”という言葉もあるが、「ファン」の言い換えとしては、適切ではない。学生たちも、“追従者”という言い換えに眉を顰めた。

「コンパ」は「大学生がお酒を飲むパーティー」と言えば、大体理解される。しかし、韓国語ではぴったり来る概念がないので、初め学生たちは「コンパ」という語に戸惑う。社会人は「飲み会」や「宴会」とは言ってもコンパとは言わず、高校生はコンパをしてはいけないと言うと、学生たちは笑った。しかし、私は高校生のときにずいぶんたくさんコンパをした。今から思うと懐かしい思い出だ。それにしても、高校生の当時私が道徳的に真面目に行動したことは今になって後悔し、コンパのように禁じられた行動をしたことは、現在の私にとって有益だったと感じる。人生のアイロニーか。

11時32分から、ペアで「自分の好みについて話してみましょう」を話させた。

11時49分に、時間になったので、対話を打ち切らせた。

今日の宿題を示し、ワークシートを配ったが、うっかりしてワークシートの印刷を頼まなかったために、底を突いてしまっていて9枚しかなく、11人の学生に行き渡らなかった。

今日の宿題は、20ページの「自分の好みについて話してみましょう」。

授業が終わってから、事務室に原本(本当の原本は紛失し、MSワードのファイルも見つからないため、原本をコピーしたもの)を持って行き、なるべくたくさん――5千枚でも1万枚でもいいから――印刷してほしいと頼んだ。

出席:11/13人
宿題:10人


第9回目 1月31日木曜日

進度:22ページ〜23ページ

10時45分に教室に入り、出席を取った。

それから、前回の授業で質問の出た、動詞の文型について、『新明解国語辞典』の第5版から基本動詞に文型の表示が付いていることを紹介した。『日本語基本動詞用法辞典』という動詞ごとの文型について示している辞書もあると説明した。

考えてみれば、動詞の文型というのは重要な概念なのに、韓国で日本語を勉強している人にその概念が抜けている人が多い。日本語を教える人にも、動詞の文型という概念がない人が多い。そのために、助詞の意味から用法を割り出そうとして泥沼に落ち込んでいる先生もいる。

10時55分に、20ページの「自分の好みについて話してみましょう」を、カードで学生を当て、まず質問に答えさせた。そのあと、次にめくったカードからは、直前の質問に答えた学生に質問させながら、順々に復習して行った。

11時4分からは、22〜23ページの「ロールプレイ」に入った。このロールプレイは、財布の紛失届を出す状況での会話だ。JISD100のロールプレイは、鎌田修先生の「ディクタカンバセーション」と同じ形式になっている。警察官の部分は台詞が決まっていて、紛失届を出す人の部分が空欄になっている。

「ロールプレイの前に」というタイトルで簡単な質問が2つ付いている。「あなたの財布はどんな財布ですか」と「あなたの財布の中には何が入っていますか」という質問だ。その質問を私がして学生たちに答えさせたあと、この2つの質問に答えられる能力は、日本でサバイバルするのに非常に大事なものだと説明した。

11時20分からペアワークを始めた。

前学期までは、空欄の部分を学生たちに考えさせた後でペアワークさせたていた。しかし、今学期は、「表現」という部分に出てくるいくつかの重要表現をどんな場面で使うのかに注意させて、空欄はペアワークのときに考えさせた。

11時30分から発表させた。2組だけに発表させた。ある学生は、「財布をなくしたんですが」を「財布をなくしました」といい、「ちょっと分らないんですが」という部分を「わかりません」と言い切った。発表が終わったあと、言い切ってしまうのは強くてよくないと言った。実際、韓国語でもそういう時に、「〜ゲッソヨ」とか「〜ヌンデヨ」などのように婉曲的な言い方をすることが多い。「モッラヨ」とか「モルゲッスムニダ」と言う時の強い感じが「分りません」と似ていると説明した。

11時40分から、24〜27ページを通読した。ただ声に出して読んでいるだけだと退屈だから、27ページを読んでいたとき、「東京は住みやすいです。/東京は住みにくいです。」という例文を読んだ後で、「ソウルはどうですか」と一言質問した。すると、全員が「ソウルは住みやすいです」と答えた。この質問一つだけで、学生たちは元気を取り戻したように見えた。

読み終わってから、今日の宿題を指示し、学生たちの宿題を受け取った。毎回ワークシートを配るのだが、今印刷中なので、他の紙に書いてくるように言った。

ある学生から、学期末テストについて聞かれたので、どんな内容か説明した。作文を書くレポートと、「話してみましょう」と「ロールプレイ」の3つをテストするが、1課の「話してみましょう」は簡単すぎるので、2課以降のものから選ばなければならないと話した。

私がロールプレイの重要性を強調したら、ある学生が、私は2課のロールプレイをやらなかったと言った。私はびっくりして本当にそうかと聞くと、全員が2課のロールプレイを私が省略したと言っていた。説明抜きで一度読んだだけで素通りしてしまったのだそうだ。

今日の宿題は、23ページのロールプレイ。

あとで授業日誌を見ると、私が14〜15ページをやり落としていることがしっかりと記録されていた。(汗)

出席:10/13人
宿題:10人


第10回目 2月5日火曜日

進度:24ページ〜27ページ

10時43分に教室に入り、出席を取ってから、学生たちに宿題を返した。今日は宿題の誤用の指摘はせず、宿題を返しながら私が理解できなかった部分を聞くだけにした。ただ、ある学生が「思い出」のことを「追憶」と書いていたので、それだけは、指摘しておいた。

10時53分から、24ページ(第4課「都市生活」の読解文「日本の都市生活」)を説明しながら一緒に読んだ。

その中に「日本の大学生はアルバイトやサークル活動を一生懸命やります」という文があるが、勉強を一生懸命やると書けない日本の事情は悲しいものがある。韓国の学生は、勉強も一生懸命やっている。

また、日本の大学生は大学の寮やアパートに住んでいる人が多いという部分で、「アパート」に学生たちは色めき立った。一人でアパートに!?というわけだ。韓国ではアパートと言えば、鉄筋の高層住宅で、広さはピンからキリまであるのだが、30坪とか50坪のアパートも多い。だから、大学生がアパートに住んでいるというと、一人で豪勢な生活をしているように聞こえてしまうのだ。それで、日本のアパートについて、2階建ての集合住宅の絵を書きながら、説明した。

11時20分に「確認してみましょう」のペアワークに入った。そして、11時27分に学生に発表させた。

11時30分に26ページ「話してみましょう」に入って、簡単に説明しながら読んだ。ここは、ソウルの生活について話す練習だ。まず初めに語彙を読んでから、質問を読んだ。

11時40分からペアワークに入った。そして11時50分に授業を終わった。

今日の宿題は、26ページ。

出席:12/13人
宿題:11人


第11回目 2月7日木曜日

進度:14〜15ページ、28〜31ページ

9時10分に教室に入ると、学生たちは驚いた顔をした。今日は小出先生が風邪のため授業ができず、私が代りに授業をすることになったので、この時間に教室に入ったのだ。

今日は出席者が少ない。旧正月前なのでもう故郷に戻っているのだろうか。

事情を説明した後、出席を取った。そして、宿題の中から間違った所を指摘した。

助詞の誤りに「学校家など」があった。これは「学校や家など」の方が自然だ。なぜなら、「と」でつなげられた項目は、それ以外を除外する働きがあるが、「や」はそれ以外にもあることを暗示するからだ。学生が「と」で名詞をつなげた時には気をつける必要がある。

語彙の選択ミスには、「カードがました」があった。これは「カードがありました」にしなければならない。「いる」とすべきところを「ある」と間違えても、大して変ではないが、「ある」とすべきところを「いる」とすると、異様な感じがする。この違いは、もともと存在を表す動詞は「ある」だったために、その残存として「人があります」や「犬がります」も、“そうは言わない”という程度の誤りになっているのだろう。しかし逆に「お金がいます」や「カードがいます」などは、無生物に生命が吹き込まれて動いている感じがして、気味が悪い。

応答の誤用として、「A:ありませんか。B:はい、そうです。」があった。「はい、ありません」と答えるべきだ。「そうです」は名詞文に対する返事として用いられるが、この誤用は動詞文に対する返事として用いている。もっとも、動詞文や形容詞文でも「〜{の/ん}ですか」で終わる質問には「そうです」で答えられることもある。不思議だ。

もう一つ応答の誤用として、「A:どこで落としたかわかりますか。B:わかりませんね。」というのがあった。これは「よくわからないんですが」と答えた方がいい。この手の応答は難しい。「わかりませんね」は、“あなたが自分で考えてください”に近いニュアンスがある。また「わかりませんねえ」にしても、“私の問題ではない”という意味合いが込められている。もし「わかりません」と答えたらどうか。これはそんなに悪くないが、場合によっては回答を拒否しているようにも受け取られかねない。

その他に「っていました」や「バス」などがあった。

9時30分から、14〜15ページに入った。このとき、状況説明に「あなたは今デパートに来ています」という文があったので、「この『あなた』は今デパートにいますか、いませんか」と聞いてみると、半分くらいが、デパートにいないと答えた。これは、韓国語の「オゴ・イッタ」で解釈しているために起こった解釈ミスだ。そこで、表を書いて説明した。

途中到着
むかっている 来ている
行っている

でも、これは韓国に住んでいる日本人もよく間違えている。「今そちらに向かってるんですけど」と言うべきところを「今そちらに行ってるんですけど」と言う人が、かなり多い。韓国語の影響は、このような微妙な日本語らしい表現から駆逐していくようだ。このほかにも、韓国語の流暢な日本人の犯す日本語の誤りが、けっこうある。人のことを言えた義理ではないんだけれど。

また、表現の説明の中で、「はく」という動詞が靴にもズボンにも用いられることに、学生たちは当惑の表情を見せた。日本語では靴もズボンも同じ「はく」だが、字は違うことを説明した。靴は「履く」でズボンは「穿く」と書く。これは「あし」が靴を履く部分は「足」で、ズボンを通す部分は「脚」であるのと平行している。日本語ではどちらも言葉では区別しないが、文字では区別する。

9時52分からペアワークに入った。そして9時58分に発表した。2組にロールプレイを発表させた。

10時3分から30ページ、第5課「アルバイト」の読解文「日本の大学生」に入った。この文章も、大学生のサークル活動とアルバイトに関する文章だ。勉強の話ではない。

10時30分に休み時間にした。

10時45分に教室に入った。そしてすぐに、31ページの「確認してみましょう」の読みに入った。そして、10時50分に、「確認してみましょう」のペアワークに入った。そして10時55分に発表した。11時ちょうどに終わった。

11時5分に、また戻って28ページのロールプレイを説明したり学生たちに質問しながら読んだ。そのあと、11時30分にペアワークに入った。そして、11時37分に発表。

11時43分から、次の時間にやる34ページから37ページまでを読んだ。

11時50分少し過ぎて授業を終わった。

今日の宿題は、15ページと29ページ。授業が終わって講師室に戻ってから、今日来なかった学生たちに、今日勉強した場所と宿題をメールで送った。

出席:9/13人
宿題:8人


第12回目 2月14日木曜日

進度:34ページ〜35ページ

10時45分に教室に入り、出席を取った。そして、宿題の中から誤用を指摘した。

「それで」とすべきところを「それから」とした学生がいた。これは典型的誤用のひとつだ。それで、即席ドリルを作って板書し、学生たちに解かせてみた。問題は次の通り。

  1. あさねぼうをしました。(    )ちこくしました。
  2. あさ8じにおきます。(    )かおをあらいます。
  3. きのうは雨でした。(    )一日中いえにいました。
  4. さいふをわすれました。(    )かいものができませんでした。
  5. これください。(    )あれもください。
こういう問題は会話の教育ではあまりやらないが、ときには必要だと思う。

それから、「知りません」と「わかりません」の違いも説明した。これらは機能としては大差がないと言ってしまえばそれまでだが、「知りません」には“関心がない”、“自分とは関係がない”という意味がある反面、「わかりません」には“理解できない”、“知りたいが知らない”のような意味があることを教えた。本当に知らないだけの意味で実際に使う場合、「わかりません」よりも「知りません」の方が誤解される危険度が高いわけだ。

10時55分に34〜35ページの「翻訳のアルバイトの面接」のロールプレイに入った。読みながら説明した。

「おかけください」は「(椅子に)座ってください」のより丁寧な意味で、椅子やソファーなどにしか使わないという話をした。同じく丁寧に床に座ることを勧める場合、「おすわりください」を使うと説明した。ちなみに「おすわりください」は、床にも椅子にも使える。

「日本語がうまいですね」という表現で、「うまい」は何と同じですかと聞くと、学生たちは「上手だ」と同じだと答えた。すばらしい。で、「うまい」には意味が二つあって、一つは“上手だ”の意味で、もう一つは“おいしい”の意味だが、“おいしい”の意味では女の人はあまり使わない方がいいと教えた。

「どちら」という単語が出て、「出身はどちらですか」という例文が付いている。「どちら」には意味が二つあり、「どっち」と同じく二者択一の選択を求める表現と、もう一つは「どこ」と同じだが丁寧な言い方で使うと説明した。ここでは後者の例。

「何回かやったことがあります」は経験があることを表す。ある学生は、翻訳のアルバイトをしばらくやていたそうだ。そこで「以前やっていました」という言い回しを教えた。

「2、3日でできます」という表現は韓国語では「イーサミリミョン・デムニダ」になるが、ここで助詞「で」が韓国語の「ミョン」の位置に来る。かといって「で」に「ミョン」の意味があるのではなく、この「で」は「一人で」とか「みんなで」とか「家族で」などのように単位の意味と「これでいいです」などの“全部”を表す「で」の使い方の中間ぐらいの意味になる。「ミョン」はあくまでも“条件”をあらわすが、ここで日本語で「なら」を使うと使い方が変わってしまうことを説明した。

「日本語はどうですか」という質問に対し、「上手です」とか「下手です」と答える学生がいた。そこで、「〜はどうですか」に対する答えとしては「面白いです」とか「つまらないです」、「難しいです」、「簡単です」などの答えが来なければならないと教えた。

「ファックスはありますか」という質問があったが、時代は変わったので(?)「Eメールはできますか」という表現も併せて教えておいて、同じ場所で入れ替えて使ってもいいと言った。

「じゃ(=それでは)」を「ざ」と発音する学生がいた。韓国語では「じゃ」と「ざ」の区別がなく、一般には「じゃ」と発音するが、「ざ」という発音ができるようになると、今度は区別なくどちらも「ざ」と発音するようになってしまう。一度私が両方を発音して区別させてみて区別はできたが、実際に発音させてみると、依然として「ざ」と発音する学生がいた(笑)。

11時28分から、ロールプレイのペアワークをした。

11時40分から、36ページの「夢と現実」という読解文を読んで説明した。時間が足りなかったので、「確認してみましょう」は読むだけで終わりにした。練習まではできなかった。

11時50分に授業を終わった。

今日の宿題は、35ページの「ロールプレイ」。

出席:7/13人
宿題:6人


第13回目 2月21日木曜日

進度:36ページ〜39ページ

10時45分に教室に入り、テストの説明をした。それから10時50分に宿題を返した。

10時55分に、36〜37ページに入った。これは前の時間にやっているので、今日は学生たちに1文ずつ順に当てて読ませた。けっこう読めない。こういう文章をスラスラ読めるまで練習した方がいいのだろうか。

11時ちょうどから、ペアワークをした。読むのは苦手でも、話すのは楽しくやっている。それでいいのかも知れないが、今度学生たちに聞いてみよう。

11時8分から、発表をした。全体的に、できる学生とできない学生の格差が付いてしまっている。できない学生だってもう少しだけ話す練習をすれば上手になっただろうに。私のクラスで話す練習が少なかったのかも知れない。これも学生たちに聞いてみなければならない事項だ

11時15分から、38〜39ページの「話してみましょう」に入った。ここでは、自分の計画について話す練習だ。単語を読みながら、「芸能人」が歌手や俳優、タレントなどだと言うことや、「薬剤師」は韓国語の「薬師」と同じだが、日本語では「剤」の字が入ることなどに注意させた。

11時38分からペアワークに入った。そして、48分に授業を終わった。

今日の宿題は、38ページの「話してみましょう」。

出席:8/13人
宿題:8人