お金を貯める (2007年8月7日火曜日)


私がお金の話をするなんて、柄に合わないと思う人も多いかと思います。けれども私は最近、お金との賢い付き合い方を知ることは、大切なことだと思うようになりました。いや、以前から、そう思っていたのですが、残念なことに、お金とどう付き合ったらいいかという知識を学ぼうとは思っていなかったのです。

そこで、心を入れ換えて、お金に関する本を十数冊読んでみました。それらを読んで私が学んだのは、自分が今までいかにお金を虐げてきたかということでした。お金には本当に申し訳なかったと思います。私は、あれば使ってしまう方でしたから。

そして、どの本にも申し合わせたように書いてあった、お金を増やす公式を見つけました。それは、以下の2つです。1)まずお金を貯めること、2)そのお金で投資すること。たとえば、本多静六博士は、恩師ブレンタノ博士から、次のように助言されています。

財産を作ることの根幹は、やはり勤倹貯蓄だ。これなしには、どんなに小さくとも、財産と名のつくほどのものはこしらえられない。さて、その貯金がある程度の額に達したら、他の有利な事業に投資するがよい。
(本多静六『私の財産告白<新装版>』実業之日本社、2005。p.29)

100年前のドイツ人も、現在の日本人も、この点に関しては、全く同じことを言っているのです。ですから、これこそ、裕福になるための鉄則だと言えます。この鉄則以外に、財産を増やす方法はなさそうです。宝くじやその他の僥倖では、決して裕福にはなれないと考えた方がいいでしょう。

さて、お金を貯めるには、1)お金を稼ぐことと、2)お金を使わないことの2つが大切になります。ところが、ここで問題なのは、お金を稼ぐためには、お金の流れをよくするために、お金を使わなければいけません。つまり、豊かになるには、お金を使ってはいけないと同時に、お金を使わなければいけないのです。

この二つの絶対的に矛盾した命題を、どうやったら解決できるでしょうか。それは、意外と簡単なことでした。それには2つあります。一つは、収入の一部を天引き貯金し、残りのお金を上手に運用していくことです。貯金は「使わないお金」で、残りは「使うお金」です。もう一つは、お金を、必要なことには惜しみなく使うけれど、不要なことには一切使わない。これで、お金を使わないと同時に、お金を使うという、二つの矛盾した命題を、みごとに解決することができるわけです。

天引き貯金する金額は、人によって違うようです。本多静六博士は、定収入の4分の1(=25%)と臨時収入のすべてを天引き貯金すると言っていますが、たいていは、割合よりも、一定の金額を自動預金 で積み立てることを勧めています。これは、たいていの人がサラリーマンで、収入が一定だからでしょう。ちなみに私の友人は、親と住んでいるという利点もあるのですが、月収の70%を貯蓄していました。それで彼は、6年後に不動産を買い、そこからも収入を得るようになりました。

いずれにしても、収入の一部は貯金して使わないようにし、残りのお金は足が出ないようにうまくやりくりするわけです。これが、すべての本で異口同音に語られている、お金を貯める公式です。

ところで、ある人が、1億円あったらどうするかという質問を、mixiの日記に書いていました。そこには、いろいろな夢ある答えが書き込まれていましたが、私だったら、こうしたいと思います。

1千万円は教会に献金し、5千万円は貯蓄して、4千万円はケチケチ使う。

この配分が適切かどうかはさておき、お金との賢い付き合い方を知っている人は、全部使うとか、全部貯金するということはしません。貯金する分と使う分を、あらかじめ決めるのです。しかも、ケチケチとはいえ、けっこう豊かに使います。でも、無駄なことにはおそらく1円も使わないでしょう。新たなお金を呼んだり、自分の価値を高めたりするために使うのです。

ただし、これが私の貯めた1億円だった場合は、しかるべきときが来るまでは使いません。また、臨時で入ったお金だとしても、自分が使う分は、毎月の収入で十分だから、4千万円使えるようにオープンにしておいたとしても、やはりほとんど使わないかもしれません。

ただし、投資の技術が十分に身についていれば、その1億円に、他のお金もたくさん呼んできてもらいます。でも、“現在の私”という条件付で考えるなら、そのような技術はないので、せいぜい“勉強”という投資にお金を使うくらいでしょう。

私にとっては、まずはお金を貯めることが先決です。投資はそのあとの問題です。今は、投資について勉強だけをしながら準備しているべきでしょう。


引用・参考図書